労働基準法の一問一答
労働契約・賃金・労働時間・年休・就業規則
43問 / 法令基準日 令和8年4月1日
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問題一覧
- 就業規則に減給の制裁を定める使用者が、それぞれの非違行為につき平均賃金の1日分の半額に当たる額の減給を同一の賃金支払期に複数回行う場合であっても、その賃金支払期における賃金の総額の10分の1を上回る額まで減給することは許されない。
- 常時10人以上の労働者を使用する使用者が就業規則を変更する場合、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときは、その労働組合の同意を得なければ、変更後の就業規則を行政官庁に届け出ることができない。
- 労働基準法上の労働時間に当たるかどうかは、当該労働者の行為が使用者の指揮命令の下に置かれたものと評価できるかどうかによって客観的に定まるものであり、労働協約や就業規則における定め方によって左右されるものではないとするのが最高裁判所の判例である。
- ビルの管理業務に従事する労働者が仮眠室での仮眠時間中に警報や電話への対応を義務づけられている場合であっても、実際に対応した時間以外は労働からの解放が保障されているといえるから、仮眠時間のうち実作業に従事していない時間は労働基準法上の労働時間に当たらないとするのが最高裁判所の判例である。
- 時間外労働・休日労働に関する協定で定める労働時間の延長の限度時間は1か月について45時間及び1年について360時間であるが、1年単位の変形労働時間制により対象期間として3か月を超える期間を定めて労働させる場合には、1か月について42時間及び1年について320時間となる。
- 時間外労働・休日労働に関する協定の締結当事者となる労働者の過半数を代表する者は、その選出目的を明示した投票や挙手といった民主的手続を経て選ばれた者であれば、労働基準法41条2号にいう監督若しくは管理の地位にある者であっても差し支えない。
- 使用者は、時間外労働に対する割増賃金の基礎となる賃金を算定するにあたり、家族手当、通勤手当及び住宅手当のほか、労働者の出勤成績に応じて支給する精皆勤手当についても、その額を算入しないことができる。
- 1か月について60時間を超えて時間外労働をさせた労働者に労使協定に基づく代替休暇を与えた場合であっても、使用者は、当該60時間を超えた時間の労働について、通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金の支払を免れない。
- 労働基準法16条は労働契約の不履行について違約金や損害賠償額をあらかじめ定めることを禁じる規定であって、労働者の債務不履行により現実に生じた損害の賠償を使用者が請求することまで禁止するものではない。
- 使用者が労使協定により時間を単位とする年次有給休暇の制度を設ける場合でも、比例付与の対象となるパートタイム労働者に対しては、時間単位の年次有給休暇を与えることはできない。
- 労働者が使用者から人的信用に基づいて受ける貸付けで、身分的拘束を伴わないことが明白なものは、労働基準法17条が賃金との相殺を禁じる「労働することを条件とする前貸の債権」に当たらない。
- 年次有給休暇の期間中の賃金として、健康保険法の標準報酬月額の30分の1に相当する額を支払うこととする場合、使用者は就業規則にその旨を定めれば足り、労使協定を締結する必要はない。
- 使用者が労働契約の締結に際して明示した労働条件が事実と異なる場合、労働者は直ちに労働契約を解除でき、就業のため住居を変えていた労働者が解除の日から14日以内に帰郷するときは、使用者が必要な旅費を負担する。
- 使用者は、出産予定日まで6週間以内(多胎妊娠の場合は14週間以内)の女性労働者から休業の請求があったときは、その者を就業させてはならない。
- 最高裁判所の判例によれば、労働基準法24条1項の全額払の原則は労働者が賃金債権を放棄する意思表示の効力まで否定する趣旨ではないが、その効力を認めるには、放棄が労働者の自由な意思に基づくことが明確でなければならない。
- 産後8週間を経過していない女性であっても、産後6週間を経過した後に本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務であれば、使用者はその業務に就かせることができる。
- 賃金の過払を清算するための調整的相殺は、過払の時期と合理的に接着した時期に行われ、あらかじめ労働者に予告されるなど労働者の経済生活の安定を脅かすおそれのない場合には、労働基準法24条1項に違反しないとするのが最高裁判所の判例である。
- 労働基準法41条2号の管理監督者に該当する妊産婦については、本人が請求した場合であっても、使用者は深夜業をさせることができる。
- 労働基準法1条2項は労働条件の低下を禁じているから、社会経済情勢の変動など他に決定的な理由がある場合であっても、使用者が労働条件を引き下げれば同項違反となる。
- 使用者が労働者の同意を得て行う賃金債権との相殺は、その同意が労働者の自由な意思によるものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在する場合には、全額払の原則に反しないとするのが最高裁判所の判例である。
- 生後満1年に達しない生児を育てる女性労働者に対し、使用者は、本人からの請求がなくても、休憩時間とは別に1日2回それぞれ少なくとも30分の育児時間を与える義務を負う。
- 労働基準法3条は、使用者が労働者の国籍、信条、社会的身分又は性別を理由に、賃金その他の労働条件について差別的取扱いをすることを禁止している。
- 最高裁判所の判例によれば、労働者が賃金債権を第三者に譲渡したときは賃金直接払の原則の適用はなくなるから、使用者はその譲受人に賃金を支払うことが許される。
- 最高裁判所の判例によれば、就業規則に定められた賃金や退職金に関する労働条件の不利益変更に対する労働者の同意の有無は、変更を受け入れる旨の労働者の行為の有無だけでなく、その行為が労働者の自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点からも判断すべきである。
- 最高裁判所の判例によれば、労働基準法3条にいう労働条件には雇入れそのものも含まれるので、使用者が特定の思想や信条をもつ者の雇入れを拒むことは同条に違反する。
- 休業手当の支払義務が生じる労働基準法26条の「使用者の責に帰すべき事由」は、民法536条2項の債権者の責めに帰すべき事由よりも広く、使用者側に起因する経営上・管理上の障害を含むとするのが最高裁判所の判例である。
- 労働基準法143条3項の経過措置により、当分の間、退職手当を除く賃金の請求権は、これを行使することができる時から2年間行わない場合に時効によって消滅する。
- 労働基準法6条が禁止する中間搾取の主体は同法上の使用者に限られるため、使用者でない第三者が業として他人の就業に介入し利益を得ても同条違反にはならない。
- フレックスタイム制を採用するための労使協定は、清算期間の長さにかかわらず、所轄労働基準監督署長への届出を要しない。
- 労働者が労働時間中に選挙権など公民としての権利を行使するため必要な時間を請求したとき、使用者はこれを拒めないが、その権利の行使に妨げがなければ請求された時刻を変更することは認められる。
- 1年単位の変形労働時間制において労使協定で定める対象期間は、3か月を超え1年以内の期間でなければならない。
- 業務執行権も代表権も持たない法人の重役が、工場長や部長の職に就いて賃金を受けている場合、その限りにおいて労働基準法上の労働者に該当する。
- 清算期間が1か月を超えるフレックスタイム制では、清算期間全体を平均した1週間当たりの労働時間が40時間以内であることに加え、清算期間を1か月ごとに区分した各期間を平均した週の労働時間が50時間以内となる範囲で労働させることができる。
- 部長や課長といった中間管理職であっても、労働者に関する事項につき実質的な権限を与えられている範囲では、労働基準法10条の使用者に該当する。
- 高度プロフェッショナル制度において、対象労働者に年間104日以上かつ4週間を通じ4日以上の休日を与えることは選択的措置の一つにすぎないから、労使委員会の決議でこれに代えて健康管理時間の上限措置を講ずることとしてもよい。
- 自己所有のトラックを持ち込み特定の会社の製品運送に専属的に従事していた運転手について、会社が運送物品・運送先・納入時刻を指示する以外に特段の指揮監督をしておらず報酬も出来高払であった場合、最高裁判所は、専属性を重視して当該運転手を労働基準法上の労働者に当たると判断した。
- 労働基準法38条1項の労働時間の通算規定は、同一の事業主に属する複数の事業場で労働する場合にだけ適用され、事業主を異にする事業場で労働する場合には適用されない。
- 労働基準法は、同居の親族のみを使用している事業及び家事使用人には適用されないが、同居の親族以外の労働者を1人でも使用する事業には適用される。
- 週の所定労働日数が4日、1日の所定労働時間が6時間のパートタイム労働者が、各付与期間で全労働日の8割以上出勤して雇入れの日から3年6か月継続勤務した場合、その時点で新たに付与すべき年次有給休暇は8労働日である。
- 一定の事業の完了に必要な期間を定める場合を除き、期間の定めのある労働契約の上限は原則3年であるが、満60歳以上の労働者と締結する労働契約では5年が上限となる。
- 週所定労働日数4日・週所定労働時間24時間のパートタイム労働者が8割以上の出勤を続けて3年6か月継続勤務したときは、比例付与による年次有給休暇が10労働日となるため、使用者はその基準日から1年以内に5日について時季を定めて与える義務を負う。
- 労働契約締結時に明示すべき「就業の場所及び従事すべき業務の変更の範囲」は、有期労働契約を締結する労働者に対して明示すれば足り、無期労働契約を締結する労働者には明示しなくてよい。
- 年次有給休暇の付与要件である出勤率を計算する際、労働者が育児休業をした期間は全労働日から除外して算定する。