業務災害の認定(業務遂行性・起因性)
主な内容事業主の支配下にある状態、作業中・作業に伴う行為、休憩時間・出張中・宴会/行事(行橋労基署長事件)、療養中の災害、天災地変、他人の故意による災害、認定例通達に基づく事例・個数問題
10問 / 法令基準日 令和8年4月1日
この論点の概要
- 収録問題
- 10問 (基本 1・事例 9)
- 出題実績
- 第41〜58回で10回、直近は第58回
- 主な根拠条文
- 労働者災害補償保険法7条5問
- 労災保険法7条5問
- 細目(10)
- 任意参加の行事への参加と業務該当性
- 事業主の命令による緊急行為
- 事業主の命令によらない緊急行為
- 天災地変による災害の業務起因性
- 業務遂行性と業務起因性の関係
- 休憩時間中の私的行為と業務災害
- 会社行事への参加と事業主の支配下(行橋事件)
- 出張中の私的行為と業務災害
- 休日の無断出社と業務遂行性
- 私的怨恨による暴行と業務起因性
出題実績・根拠条文・細目は、収録問題ごとの記載を集計したものです。
問題一覧
- 会社が主催する行事であっても、参加するか否かが労働者の任意に委ねられている親睦野球大会に休日に参加し、その競技中に負傷した労働者については、その行事の運営を職務として担当していたのでない限り、参加行為は業務とは認められない。
- 業務に従事していない労働者が、事業主の命令を受けて事業場で発生した火災の消火作業に加わり負傷した場合、その作業が同僚労働者の救護や事業場施設の防護など当該業務に従事する労働者として行うべきものであったかどうかを問わず、私的行為ではなく業務として取り扱われる。
- 業務に従事している労働者が事業主の命令を受けずに同僚の救護を行って被災した場合、その救護が業務に従事する者として当然に行うべきものであったとしても、命令がなかった以上は私的行為として取り扱われる。
- 台風の接近に伴い事業主の指示で事業場内の宿舎に待機していた労働者が、その宿舎の倒壊により負傷した場合において、宿舎の立地条件や構造上の欠陥のため天災地変に際して災害を被りやすい危険が加わっていたと認められるときは、この負傷は業務上のものとされる。
- 労働者の負傷が業務災害と認められるためには、その負傷が事業主の支配下にある状態のもとで生じたこと(業務遂行性)が前提として必要であり、業務遂行性が認められない状況で生じた負傷について、業務起因性のみを理由に業務上のものと認めることはできない。
- 休日に、使用者から呼び出されたわけでもないのに、私物を引き取る目的で自分の判断だけで会社へ立ち入った労働者が、社内の階段で足を踏み外して負傷したとしても、事業場の施設内で起きた災害であることを理由に業務災害と認められる。
- 就業時間中に作業場内で、業務とは無関係の私的な怨恨を抱いていた同僚から突然殴打されて負傷した労働者について、この負傷は業務起因性が認められず、業務災害とはならない。
- 昼休みに、勤務先の敷地内にある駐車場で同僚を相手にキャッチボールに興じていた労働者が、飛んできた球を捕り損ねて右手の指を骨折した場合、休憩中も事業主の施設管理下にあることを理由に、この負傷は業務災害と認められる。
- 会社主催の研修生歓送迎会に、残業をいったん中断して後で職場へ戻る予定だった労働者が上司の意向で途中から加わり、会の終了後に残業を再開するため職場へ向かう途上、上司に代わって研修生を宿舎まで自動車で送る間に交通事故で死亡した場合、この死亡は業務上のものと認められる。
- 出張中の労働者が、宿泊先ホテルで夕食を済ませた後に私的に知人と飲酒するため外出し、泥酔して深夜にホテルへ戻る際に階段から転落して負傷した場合、出張の過程全般は事業主の支配下にあるとはいえ、この負傷は業務災害とは認められない。
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