問題ID: ri17-0546
最高裁判所は、福祉用具の改造等の業務に従事していた労働者に対する配転命令が争われた事件において、職種や業務内容を特定のものに限定する合意がある場合、使用者は当該労働者の自由な意思に基づく承諾なしにその合意に反する配置転換を命ずる権限を有しないと判示した。
この肢は誤り
解説
誤り。滋賀県社会福祉協議会事件(最二小判令和6年4月26日)が判示したのは、使用者は労働者の「個別的同意」なしに職種限定合意に反する配置転換を命ずる権限を有しない、というものであり、「自由な意思に基づく承諾」ではない。自由な意思に基づく承諾は、賃金債権の放棄や合意相殺、労働条件の不利益変更への同意の有効性を判断する場面(シンガー・ソーイング・メシーン事件、日新製鋼事件、山梨県民信用組合事件)で用いられる規範であり、本判決の文言ではない。
根拠条文
滋賀県社会福祉協議会事件・最二小判令和6年4月26日
出題傾向
第58回予想問題(選択式 労一 問4 空欄A)として出題。本試験第58回では直接の出題なし(選択式問4の判例枠は朝日放送事件〔労組法7条の使用者〕)。第57回択一問4肢Aで出題済み